パソコンの使用ポート確認方法完全ガイド
パソコンで「ポートが使われている」というメッセージを見たことはありませんか?
または「このポートは既に使用中です」というエラーで困ったことはありませんか?
この記事では、Windowsパソコンで使用中のポートを簡単に確認する方法をとてもわかりやすく解説します。
パソコンのポートとは
「ポート」という言葉を聞くと、USBを差し込む穴やHDMIケーブルを接続する場所を思い浮かべるかもしれませんね。
実は、パソコンには目に見えるポートと見えないポートがあります。
ネットワークの世界での「ポート」は、インターネットとデータをやり取りするための「出入口」のようなものです。
お家に例えると、窓やドアのような役割をします。それぞれの窓やドア(ポート)には番号がついていて、これを「ポート番号」と呼びます。
あなたのパソコンでは、今この瞬間もWebブラウザ、メールソフト、オンラインゲームなど、さまざまなアプリがそれぞれ違うポート(出入口)を使ってインターネットとつながっています。
どのポートが使われているかを知ることは、パソコンのトラブル解決や安全を守るために大切です。
物理ポートと論理ポートの違い
パソコンには2種類のポートがあります:
物理ポート:
- 実際に目で見えて、触れることができる差し込み口
- 例:USBポート、HDMIポート、イヤホンジャックなど
- マウスやキーボード、モニターなどを接続するために使います
論理ポート(ネットワークポート):
- 目には見えない、パソコンの中にある仮想的な通信口
- 0~65535までの番号で表されます
- インターネットに接続するアプリが使用します
このブログでは、主に「見えないポート」である「論理ポート」の確認方法をお伝えします。
主要なポート番号とその役割
よく使われるポート番号をいくつか紹介します。
難しく感じる必要はありません。これらはインターネットの「決まり事」のようなものです:
ポート番号 | 主な使われ方 | 簡単な説明 |
---|---|---|
80 | Webサイト閲覧 | ブラウザでサイトを見るときに使われる基本ポート |
443 | 安全なWeb閲覧 | 銀行やショッピングサイトなど、安全な接続に使われる |
25 | メール送信 | メールを送るときに使われる |
110 | メール受信 | メールを受け取るときに使われる |
53 | 名前解決 | ウェブサイトの名前をIPアドレスに変換する |
3389 | リモート操作 | 別のパソコンを遠隔操作するとき |
これらは数万あるポートの中でもよく使われるほんの一部です。ただ、基本的な知識として覚えておくと便利ですよ。
Windowsで使用ポートを確認する方法
Windowsパソコンで現在使用されているポートを確認する方法をご紹介します。
難しそうに思えるかもしれませんが、手順通りに操作すればとても簡単ですよ。
コマンドプロンプトでの確認方法
最も基本的で確実な方法は、「コマンドプロンプト」というツールを使うことです。
手順:
- キーボードの「Windowsキー」と「Rキー」を同時に押します
- 小さな窓が出てきたら、
cmd
と入力して「OK」をクリックします - 黒い画面(コマンドプロンプト)が開きます
- そこに次の言葉をそのまま入力し、Enterキーを押します:
netstat -ano
すると、画面にたくさんの情報が表示されます。これが現在使用中のポートとそれを使っているプログラムの情報です。
もっと見やすくするには、特定の情報だけを表示することもできます。例えば:
netstat -ano | findstr :80
これを入力すると、ポート番号80(Webブラウジングでよく使われる)を使っているプログラムだけが表示されます。
PowerShellでの確認方法
「PowerShell」という、コマンドプロンプトの進化版とも言えるツールを使う方法もあります。
手順:
- キーボードの「Windowsキー」と「Xキー」を同時に押します
- メニューから「Windows PowerShell」を選びます
- 青い画面が開いたら、次の言葉を入力してEnterキーを押します:
Get-NetTCPConnection | Select-Object LocalAddress, LocalPort, RemoteAddress, RemotePort, State, OwningProcess
表形式で情報が表示されるので、コマンドプロンプトよりも見やすいのが特徴です。
タスクマネージャーでの確認方法
マウスで操作できる方法が良ければ、タスクマネージャーを使いましょう。
手順:
- キーボードの「Ctrl」「Shift」「Esc」キーを同時に押します
- タスクマネージャーが開いたら、「詳細」をクリックします(既に詳細表示の場合は不要)
- 「パフォーマンス」タブをクリックします
- 左側から「イーサネット」または「Wi-Fi」を選びます
- 下の方にある「開いているネットワークのポートを表示する」をクリックします
これで、使用中のポートとそれを使っているプログラムが表示されます。
リソースモニターでの確認方法
もっと詳しい情報が見たい場合は、リソースモニターを使ってみましょう。
手順:
- キーボードの「Windowsキー」と「Rキー」を同時に押します
resmon
と入力して「OK」をクリックします- リソースモニターが開いたら、「ネットワーク」タブをクリックします
- 「リスニングポート」をクリックして開きます
これで、現在「待機中」のポートと、それを使っているプログラムが表示されます。また、「アクティブな接続」の部分では、現在通信中のポートの情報も確認できます。
Macでポートを確認する方法
Mac(アップルのパソコン)をお使いの方のために、簡単にMacでのポート確認方法もご紹介します。
ターミナルを使う方法:
- Finderを開き、「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を開きます
- 次のコマンドを入力してEnterキーを押します:
sudo lsof -i -P | grep LISTEN
※初めて使う場合は、パスワードの入力を求められます。
これで、現在「待機中」のポートが表示されます。
使用ポートの管理と対策
ポートの状況がわかったら、次はその管理と安全対策について考えましょう。
不要なポートを閉じる方法
使っていないポートが開いていると、セキュリティ上のリスクになることがあります。不要なポートを閉じる方法をご紹介します:
使っていないアプリを終了する:
- 多くの場合、そのポートを使っているアプリを普通に終了すれば、ポートも閉じられます
- タスクマネージャーで不要なプログラムを終了させましょう
Windowsファイアウォールでポートをブロックする:
- Windowsの検索ボックスに「ファイアウォール」と入力し、「Windows Defender ファイアウォール」を開きます
- 左側の「詳細設定」をクリックします
- 左側の「受信の規則」をクリックします
- 右側の「新しい規則」をクリックします
- 「ポート」を選び、「次へ」をクリックします
- 「TCP」または「UDP」を選び、ブロックしたいポート番号を入力します
- 「接続をブロックする」を選び、名前をつけて完了します
セキュリティ対策としてのポート管理
ポートを適切に管理することは、パソコンの安全を守る大切な一部です:
- 定期的に確認する:
- 時々使用中のポートを確認して、見慣れない通信がないか確認しましょう
- 必要なポートだけを開く:
- 必要なポートだけを開いて、使わないポートは閉じておきましょう
- ファイアウォールを活用する:
- Windowsのファイアウォールを有効にして、不審な通信をブロックしましょう
- セキュリティソフトを使う:
- 信頼できるセキュリティソフトを使って、ポートへの不正アクセスを防ぎましょう
よくあるトラブルと解決法
ポートに関連するよくある問題とその解決法をご紹介します。
ポートが使用中でアプリが起動できない場合
「このポートは既に使用されています」というエラーが出た場合の対処法:
- どのプログラムが使っているか確認する:
- コマンドプロンプトを開き、
netstat -ano | findstr :ポート番号
を実行します - (例:ポート8080が使われている場合は
netstat -ano | findstr :8080
)
- コマンドプロンプトを開き、
- そのプログラムを終了する:
- タスクマネージャーを開き、上で確認したプロセスID(PID)を探して終了します
- または、コマンドプロンプトで
taskkill /PID プロセスID番号 /F
を実行します
- 別のポートを使う:
- 可能であれば、アプリの設定で別のポート番号を使うように変更します
特定のポートをブロックする方法
セキュリティのために特定のポートをブロックしたい場合:
- Windowsファイアウォールでブロックする:
- 前述の「不要なポートを閉じる方法」の手順でブロックできます
- ルーター(インターネット接続機器)でブロックする:
- ルーターの設定画面にアクセスします(詳しくはルーターの説明書を参照)
- ファイアウォール設定で、特定のポートをブロックします
- セキュリティソフトの機能を使う:
- お使いのセキュリティソフトにポートをブロックする機能があれば活用しましょう
まとめ
パソコンの使用ポート確認は、最初は難しく感じるかもしれませんが、この記事で紹介した方法を使えば、誰でも簡単に確認できます。
- コマンドプロンプトでの「netstat -ano」コマンドが最も基本的で確実です
- タスクマネージャーやリソースモニターを使えば、視覚的に確認できます
- 不要なポートは閉じておくことで、セキュリティが向上します
- ポートに関するトラブルは、使用中のプロセスを特定して終了することで解決できます
パソコンのポートを理解し、適切に管理することは、快適なインターネット環境を維持し、セキュリティリスクを減らすために重要です。
この記事を参考に、ぜひご自身のパソコンでポートの確認をしてみてください。
「このポートは既に使用されています」というエラーに悩まされることが少なくなり、トラブルにも自信を持って対処できるようになりますよ。
セキュリティ対策の一環として、定期的なポートチェックを習慣にしてみてはいかがでしょうか?
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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