【OpenAI】ChatGPTのGPT-4についてと始め方・使い方を徹底解説《最新次世代言語モデル搭載AI》
ChatGPTのGPT-4について知りたい人
ChatGPTのGPT-4を使用してみたい人向けに書いています。
本記事の内容
ChatGPTで最新のAI技術であるGPT-4を使う方法についてご紹介します。
ChatGPTとGPT-4は、会話インターフェイス用に最適化された言語モデルです。
これらのモデルは、自然な言語での質問応答やチャットボット、クリエイティブな文章生成など、さまざまな用途に活用できます。
この記事では、GPT-4とは何か、どんな機能があるか、どうやって使えるか、などについて詳しく解説します。
GPT-4とは何か?(概要・特徴・能力)
GPT-4とは、OpenAI(オープンエーアイ)が開発した次世代言語モデルです。
OpenAIは、人類全体の利益になるような人工知能を作ることを目指す非営利団体で、マイクロソフトやイーロン・マスクらが出資しています。
OpenAIは、これまでも「GPT」というシリーズで言語モデルを開発してきましたが、その最新版がGPT-4です。
OpenAIのGPT-4の公式サイトはこちら
Announcing GPT-4, a large multimodal model, with our best-ever results on capabilities and alignment: https://t.co/TwLFssyALF pic.twitter.com/lYWwPjZbSg
— OpenAI (@OpenAI) March 14, 2023
言語モデルとは、単語や文章の並び方に関する確率的な知識を持ったコンピューターのプログラムです。
言語モデルは、自然言語処理(NLP)と呼ばれる分野で重要な役割を果たします。
自然言語処理とは、人間が使う自然言語(日本語や英語など)をコンピューターが理解したり生成したりする技術です。
例えば、文章の翻訳や要約、質問応答や対話システムなどが自然言語処理の応用例です。
GPT-4は、「大規模」、「多目的」、「マルチモーダル」という3つのキーワードで特徴づけられます。
まず、「大規模」というキーワードです。
GPT-4は、「パラメータ」と呼ばれる数値の集合から構成されていますが、その数は驚くべき100兆個(10^14個)にも及びます。
これは人間の脳細胞(80~1000億個)やシナプス(100兆個)と同じオーダーです。
パラメータとは、コンピューターが学習する際に変化させる数値であり、パラメータの数が多ければ多いほど複雑な知識や表現力を持つことができます。
GPT-4は、これまでに公開された言語モデルの中でも最大級です。
前作のGPT-3.5では1750億個(10^11.24個)だったことから考えると、その差異は歴然です。
また、GPT-4はインターネット上に存在する膨大な量のテキストデータから学習しています。
具体的には2021年9月までに収集された約5000億件(10^15件)もの文書から学習しています。
これらの文書にはウェブサイトやブログ記事だけでなく、ニュース記事やSNS投稿や書籍や論文なども含まれております。
次に、「多目的」というキーワードです。様々なタスクやドメインに対応できる汎用性が高いです。
GPT-4は、自然言語処理だけでなく、画像処理や音声処理などの他のモダリティにも対応できます。
また、GPT-4は、生成タスクだけでなく、分類タスクや回帰タスクなどの他のタイプのタスクにも対応できます。
さらに、GPT-4は、ゼロショットやフューショットといった少量データでも学習できる能力も持っています。
一つのモデルで様々なタスクをこなすことができます。
例えば、
・試験問題やエッセイの作成・採点
・Webサイトやアプリの制作
・要約や翻訳
・チャットやメール
・小説や詩
・ジョークや歌詞
などです。これらのタスクに対応するために、別々のモデルを作る必要がありません。
ただし、画像入力機能はまだ利用できません。
最後は、「マルチモーダル」というキーワードです。
複数のモダリティ(テキストや画像など)を同時に入力し、出力することができます。
これにより、言語だけでは表現できない情報や知識を扱うことができます。
例えば
・画像から物体や人物を認識する
・画像から文章を生成する
・文章から画像を生成する
・画像と文章から関連性を判断する
などが可能になります。
GPT-4ができること(具体的な例・応用分野)
GPT-4は、高度な推論や複雑な指示の理解、より創造性を必要とするタスクに優れています。
例えば、画像やテキストの入力からテキストの出力を生成することができます。
また、様々な専門分野や学術分野のベンチマークで人間レベルの性能を発揮しています。
GPT-4は、2022年12月にMicrosoftが独占的に利用権を獲得しました。
Microsoftは、BingやOfficeなどの製品にGPT-4を搭載する予定です。
これにより、ユーザーはより便利でインテリジェントなサービスを利用できるようになるでしょう。
GPT-4の利点と課題(信頼性・安全性・妄想問題など)
GPT-4の利点
マルチモーダル
GPT-4は、テキストだけでなく、画像の入力も処理できます。
これにより、画像について説明したり、その画像の文脈を理解したりすることができます。
多言語
GPT-4は、イタリア語からウクライナ語、日本語まで26の言語で数千の選択式問題に高い精度で答えることができます。
ロマンス語やゲルマン語を最も得意としていますが、他の言語にもよく適応します。
高性能
GPT-4は、様々な専門分野や学術分野のベンチマークで人間レベルの性能を発揮しています。
例えば、SAT(米国の大学適性試験)や統一司法試験などでは高いスコアを獲得しています。
要約
GPT-4は、大量の文章を文脈に沿って要約することに関しても前作から一歩進んでおり、人が書いた要約の不正確さを指摘することもできます。
GPT-4の課題
データの鮮度
GPT-4は2021年9月までのデータを使用して学習されているため、最新情報や変化に対応しきれない可能性があります。
幻覚性
GPT-4はまだ不正確な回答や事実と異なる回答をする場合があります。
これは信頼性や安全性に影響する問題です。
GPT-4の今後の展望(MicrosoftやBingへの統合・一般公開・画像入力機能の解放など)
MicrosoftやBingへの統合
OpenAIはMicrosoftと提携しており、GPT-4をMicrosoft AzureやBing検索に統合する計画があります。
これにより、MicrosoftやBingのユーザーはGPT-4の高度な自然言語処理や生成能力を利用できるようになります。
BingのAIチャットは公開されています。以下のリンクで始め方、使い方を解説しています。
→「【Bing】AIチャットの始め方・使い方を徹底解説《Microsoft版ChatGPT検索エンジンの使用方法》」
一般公開
OpenAIはGPT-4を2023年3月14日に一般公開しました。
ChatGPT Plus(有料版)やOpenAIのAPIで使用できます。残念ながら、無料版のChatGPTでは使用できません。
多くの開発者や研究者がGPT-4を使って新しいアプリケーションやサービスを作成できるようになります。
無料で使用したい場合はBingのAIチャットで使用できます。BingのAIチャットにはGPT-4が搭載されています。
BingのAIチャットの始め方・使い方は以下で紹介しています。
→「【Bing】AIチャットの始め方・使い方を徹底解説《Microsoft版ChatGPT検索エンジンの使用方法》」
画像入力機能の解放
GPT-4は画像入力機能を持っていますが、現在は限定的にしか利用できません。
OpenAIは将来的に画像入力機能を解放することで、GPT-4がさらに多彩なタスクに対応できるようにすることを目指しています。
GPT-4の歴史や開発背景
GPT-4は、OpenAIが2015年に設立されて以来、言語分野のAIを開発してきた「GPT」というシリーズの4代目にあたります。
GPTシリーズは、「トランスフォーマー」というニューラルネットワークのアーキテクチャを採用し、「自己回帰型言語モデル」という手法でテキスト生成を行っています。
自己回帰型言語モデルとは、与えられたテキストから次に来る単語や文を予測することで、自然な文章を作り出すことができる技術です。
GPTシリーズは、インターネット上の大量のテキストデータ(コーパス)を学習することで、「事前学習」という段階で汎用的な言語知識を獲得します。
その後、「事後学習」という段階で、特定のタスクやドメインに合わせて微調整することで、さまざまな応用が可能になります。
GPTシリーズは、世代ごとにパラメータ数やコーパスサイズを増やすことで性能向上を図ってきました。
GPT(2018年):パラメータ数1億1700万個,コーパスサイズ8GB
GPT-2(2019年):パラメータ数15億個,コーパスサイズ40GB
GPT-3(2020年):パラメータ数1750億個,コーパスサイズ570GB
GPT-3.5(2021年):パラメータ数5000億個,コーパスサイズ1.6TB
GPT-4(2022年):パラメータ数1兆4000億個,コーパスサイズ5TB
GPT-3との比較
GPT-4とGPT-3は、OpenAIが開発した大規模な自己回帰型言語モデルです。
自己回帰型言語モデルとは、与えられたテキストから次に来る単語や文を予測することで、自然な文章を作り出すことができる技術です。
GPT-4とGPT-3の違いについては、以下のようにまとめられます。
GPT-4は、パラメータ数やコーパスサイズがGPT-3よりもはるかに大きくなっています。
GPT-3:パラメータ数1750億個,コーパスサイズ570GB
GPT-4:パラメータ数1兆4000億個,コーパスサイズ5TB
パラメータ数やコーパスサイズが大きいほど、言語モデルの表現力や汎化性能が高まります。
GPT-4のパラメータ数は、人間の脳のシナプスの数に匹敵するほどです。
GPT-4は、マルチモーダルモデルとして発表されました。
マルチモーダルモデルとは、テキストだけでなく画像などの複数のモードを扱えることを意味します。
GPT-4は、画像とテキストの入力を受け付けて、テキスト出力を生成することができます。
例えば、「この写真に合うキャプションを作ってください」という入力に対して、「彼女は海辺で幸せそうに笑っています」という出力を返すことができます。
マルチモーダルモデルは、画像認識や画像生成などのタスクにも応用できます。
GPT-4は、安全性や倫理性に関する改善も行われました。
安全性や倫理性とは、不適切な内容や偏見のある内容などを生成しないようにすることです。
GPTシリーズでは、「安全フィルター」という仕組みで不許可コンテンツに対応していますが、完璧ではありませんでした。
GPT-4では、「人間のフィードバック」による強化学習も導入されました。
強化学習とは、報酬や罰則に基づいて行動を学習することです。
人間のフィードバックでは、生成された内容が適切かどうかを人間が評価し、その結果を報酬や罰則として与えます。
これにより、不許可コンテンツに対応する確率が82%低下していると報告されています。
GPT-4を使って作られたアプリやサービスなどについて
GPT-4は、さまざまなアプリやサービスに応用されていますが、ここでは代表的なものを紹介します。
語学学習アプリ「Duolingo Max」
Duolingoはスマートフォンアプリやブラウザーで利用できる語学学習サービスです。
Duolingo Maxは、GPT-4を使ってパーソナライズドレッスンやフィードバックを提供する有料プランです。
GPT-4は、ユーザーのレベルや目標に合わせて最適な教材や問題を生成し、発音や文法などの間違いを指摘してくれます。
GPT-4はまた、自然な会話を模したチャット機能も提供します。ユーザーは好きなテーマやキャラクターを選んで会話ができます。
Duolingo MaxはiOSアプリから順次リリースされています。
「Duolingo」の公式サイトはこちら
アプリ作成サービス「Appify」
Appifyは非エンジニアでも簡単にオリジナルのアプリが作れるサービスです。
Appifyでは、GPT-4に欲しい機能やデザインを自然言語で入力するだけでコードが生成されます。
GPT-4はまた、入力された内容に応じて最適なUI/UXやロゴも提案してくれます。
Appifyでは、生成されたコードをそのまま実行したり、カスタマイズしたりすることができます。
AppifyではiOS/Android/Webの各種アプリが作成可能です。
「Appify」についての公式サイトはこちら
英会話アプリ「Speak」
Speakは英会話力向上のためのAI搭載アプリです。
Speakでは、GPT-4によって英語の発音・文法・単語・表現力・流暢さ・理解力などの各項目に対して評価とフィードバックが得られます。
GPT-4はまた、ユーザーの興味や目的に合わせて最適なトピックや質問を生成し、英会話パートナーとして対話します。
Speakでは日常会話からビジネス英語まで幅広いシチュエーションがカバーされています。
英会話アプリ「Speak」についての公式サイトはこちら
GPT-4の利用方法(ChatGPT Plusへの登録・モデルの選択・制限事項)
GPT-4は、さまざまなアプリやサービスに応用されていますが、ここではChatGPT Plusというサービスについて紹介します。
ChatGPT Plusとは
ChatGPT Plusは、ChatGPTの有料版で、月額2400円(20ドル)で利用できるサブスクリプションサービスです。
ChatGPT Plusでは、最新のGPT-4を使って自由に会話ができます。画像や絵文字も入力できます。
ChatGPT Plusでは、さまざまなモデルを選択して会話することができます。例えば、「友達」「恋人」「先生」「医者」「芸能人」などです。
ChatGPT Plusでは、会話の履歴やお気に入りを保存したり、共有したりすることができます。
ChatGPT Plusの利用方法
ChatGPT Plusを利用するには、まず公式サイトから登録する必要があります。
登録の流れは以下の通りです。
1.ChatGPTのアカウント登録作成する
2.ChatGPTへログインする
3,ChatGPT Plus(有料プラン)へ登録する
ChatGPTのアカウント作成登録方法
アカウント作成が必要です。以下のリンクで説明しています。
→ChatGPTのアカウント登録作成方法の解説はこちら
ChatGPTへのログイン方法
ChatGPTへのログイン方法は、以下のリンクで説明しています。
→ChatGPTのログイン方法の解説はこちら
ChatGPT Plus(有料プラン)への登録方法
登録にはメールアドレスやクレジットカード情報が必要です。
1.ChatGPTにログインした後に左下の「Upgrade to Plus」をクリックします。
2.「Upgrade plan」クリックする
3.支払方法情報を入力して「申し込む」ボタンを押す
ChatGPT Plus(有料プラン)の使用方法
登録後、ログインしてチャット画面に移動します。
そこで好きなモデルを選択して会話を始めることができます。
チャット画面では、テキスト入力欄の下にある「+」ボタンから画像や絵文字を入力することができます。
チャット画面では、右上の「⋮」ボタンから履歴やお気に入りを管理したり、共有したりすることができます。
ChatGPT Plusの制限事項
ChatGPT Plusでは、一度に送信できるメッセージ数に上限があります。現在は4時間当たり50回までです。
ChatGPT Plusでは、送信されたメッセージはOpenAIによって分析される可能性があります。個人情報や機密情報などを送信しないよう注意してください。
ChatGPT Plusでは、不適切な内容や攻撃的な言葉などを送信しないようお願いします。そういった内容は削除される場合があります。
GPT-4のAPI
GPT-4のAPIも公開されています。
使用するにはウェイトリスト(Join waitlist)への登録が必要です。
以下のリンクでウェイトリストに登録できます。
→GPT-4のAPIのウェイトリスト(Join waitlist)へはこちら
※「Organization ID」はOpenAI公式サイトページにログインして「Personal Settings」ページで確認することができます。
→Organization IDの確認ページへはこちら(OpenAI公式サイト)
APIを使用するにはAPIキーを発行する必要があります。APIキーを発行する方法は以下のリンクで解説しています。
→OpenAIのAPIキーの発行方法はこちら
GPT-4の注意点(データの鮮度・幻覚性・安全性)
データの鮮度
GPT-4はインターネット上の大量のデータを学習していますが、そのデータは常に最新ではありません。
時事問題や流行りの話題などに関する情報は古い場合があります。
また、データに偏りやバイアスがある場合もあります。
幻覚性
GPT-4はテキストや画像を生成する能力が高いですが、その生成物は必ずしも正確でない場合があります。
特に画像入力に対するテキスト出力はまだ研究段階であり、信頼性が低い場合があります。
GPT-4の出力を鵜呑みにせず、常に批判的な目で見ることが重要です。
安全性
GPT-4は不適切な内容や攻撃的な言葉を生成する可能性があります。
また、送信されたメッセージはOpenAIによって分析される可能性があります。
個人情報や機密情報などを送信しないよう注意してください。
まとめ
ChatGPTのGPT-4についてと始め方・使い方を解説しました。
ChatGPTとGPT-4は、会話インターフェイス用に最適化された言語モデルであり、自然な言語での質問応答やチャットボット、クリエイティブな文章生成など、さまざまな用途に活用できます。
しかし、回答は必ずしも正しくないことや、個人情報や機密情報を教えないことなど、利用する際に注意すべき点もあります。
ChatGPTとGPT-4の操作方法や特徴について理解した上で、適切に利用することが重要です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
以下のリンクでChatGPTの始め方・使い方をまとめた記事を書いています。
もし、こちらも興味があればご覧ください。
→【ChatGPT】始め方・登録(アカウント作成)方法、ログイン方法を解説《画像付き》
以下のリンクでChatGPT-4oについてまとめた記事を書いています。
もし、こちらも興味があればご覧ください。
→ChatGPT-4o 完全ガイド:使い方、制限、無料プランを徹底解説!
以下のリンクで新しいBingチャットAIの始め方・使い方をまとめた記事を書いています。
もし、こちらも興味があればご覧ください。
→【Bing】AIチャットの始め方・使い方を徹底解説《Microsoft版ChatGPT検索エンジンの使用方法》
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