Microsoft OneNote完全ガイド|使い方から活用術まで徹底解説

「メモがあちこちに散らばって、必要な情報がすぐに見つからない…」「会議の議事録をもっと効率的に作成したい…」そんな悩みを抱えていませんか?
デジタルノートアプリは数多く存在しますが、Microsoft OneNoteは、その圧倒的な機能性と使いやすさで、世界中のビジネスパーソンや学生に支持されています。
Microsoft OneNoteは、単なるメモアプリではありません。
テキスト入力はもちろん、手書きメモ、画像、音声、動画など、あらゆる形式の情報を一か所に集約できる「デジタルノートブック」なのです。
しかも、無料で利用できる上に、クラウド同期によりどのデバイスからでもアクセス可能。さらに、OCR(光学文字認識)機能による画像内のテキスト抽出や、AI搭載のCopilot機能による自動要約など、仕事の生産性を劇的に向上させる機能が満載です。
本記事では、Microsoft OneNoteの基本的な使い方から、OCR機能、共有方法、タスク管理、他のMicrosoft製品との連携方法まで、初心者の方にもわかりやすく徹底解説します。
この記事を読み終えるころには、あなたもOneNoteを使いこなし、情報管理の達人になれるはずです。
実際に、多くの企業がOneNoteを導入することで、チームのコミュニケーションが円滑になり、プロジェクト管理の効率が大幅に向上しています。
それでは、Microsoft OneNoteの世界へ一緒に飛び込んでみましょう!
Microsoft OneNoteとは
Microsoft OneNoteは、Microsoftが提供するデジタルノートアプリケーションです。
紙のノートをデジタル化したような感覚で使え、テキスト、画像、手書きメモ、音声など、さまざまな形式の情報を自由に配置できます。
ノートブック、セクション、ページという階層構造で情報を整理できるため、大量の情報も体系的に管理できます。
OneNoteの主な特徴
Microsoft OneNoteの最大の魅力は、その柔軟性と多機能性にあります。ページ上の好きな場所にテキストや画像を配置でき、まるでホワイトボードのように自由に使えます。
また、OneDriveとの連携により、すべてのノートが自動的にクラウドに保存され、パソコン、スマートフォン、タブレットなど、あらゆるデバイスから同じ内容にアクセスできます。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| 階層構造 | ノートブック>セクション>ページの3階層で情報を整理 |
| クラウド同期 | OneDrive経由で自動的にすべてのデバイスと同期 |
| マルチメディア対応 | テキスト、画像、音声、動画、手書きメモなど多様な形式に対応 |
| 共同編集 | 複数人でリアルタイムに同じノートを編集可能 |
| 検索機能 | 手書き文字や画像内のテキストも検索対象に含まれる |
| OCR機能 | 画像内の文字をテキストとして認識・コピー可能 |
特に注目すべきは、OCR(光学文字認識)機能です。写真やスキャンした文書内の文字を自動的に認識し、検索やコピーが可能になります。
名刺やホワイトボードの写真を撮影してOneNoteに保存すれば、その中の文字を検索できるようになるのです。この機能により、紙の情報もデジタルで管理できるようになります。
OneNoteの無料版と料金
Microsoft OneNoteの大きな魅力のひとつは、基本機能が無料で使える点です。
多くの方が疑問に思われる「OneNoteは本当に無料なの?」という質問に対して、答えは「はい、基本的な機能はすべて無料です」となります。
ただし、より高度な機能を利用したい場合は、Microsoft 365のサブスクリプションに加入することで、さらに便利になります。
無料版で利用できる機能
無料版のMicrosoft OneNoteでも、以下の機能をすべて利用できます:
- 無制限のノートブック作成
- テキスト、画像、音声、動画の挿入
- 手書きメモとペン機能
- OCR(画像からのテキスト抽出)
- OneDrive経由のクラウド同期(5GBまで)
- ノートブックの共有と共同編集
- Windows、Mac、iOS、Android、Webアプリすべてで利用可能
無料版の制約は、OneDriveの保存容量が5GBまでという点のみです。テキスト中心の利用であれば、5GBでも十分な容量と言えます。
Microsoft 365版の追加機能と料金
Microsoft 365(旧Office 365)のサブスクリプションに加入すると、OneNoteでさらに以下の機能が利用できるようになります:
| プラン名 | 月額料金 | 年額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 無料版 | 0円 | 0円 | 基本機能すべて利用可能、OneDrive 5GB |
| Microsoft 365 Personal | 2,130円 | 21,300円 | OneDrive 1TB、Copilot機能、Office アプリ含む |
| Microsoft 365 Family | 2,740円 | 27,400円 | 最大6人まで利用可能、OneDrive 1TB×6人分 |
| Microsoft 365 Business Standard | 約1,874円/ユーザー | 約22,490円/ユーザー | 法人向け、Teams統合、高度なセキュリティ |
Microsoft 365版の最大の魅力は、Copilot AI機能が利用できる点です。
Copilotは、ノートの内容を自動要約したり、To Doリストを作成したり、アイデアを提案してくれるAIアシスタントです。
また、OneDriveの容量が1TBに拡張されるため、大量の画像や動画を保存する場合にも安心です。
どちらを選ぶべきかは、利用目的によって異なります。
個人的なメモやノート作成が中心であれば無料版で十分ですが、ビジネスでの活用やAI機能を使いたい場合は、Microsoft 365への加入をおすすめします。
OneNoteの基本的な使い方
Microsoft OneNoteの使い方は非常にシンプルです。初めて使う方でも、直感的に操作できる設計になっています。
ここでは、OneNoteを使い始めるための基本操作を順を追って説明します。
ノートブック・セクション・ページの構造
OneNoteは、「ノートブック」「セクション」「ページ」という3階層の構造で情報を整理します。これは、実際のバインダーノートの構造と同じです:
- ノートブック:最上位の単位。プロジェクトやテーマごとに作成(例:「仕事用」「プライベート」「勉強用」)
- セクション:ノートブック内の分類。カテゴリーごとに整理(例:「会議メモ」「アイデア」「タスク」)
- ページ:実際に内容を記入する場所。各ページにタイトルと内容を記載
新しいノートブックの作成方法
OneNoteで新しいノートブックを作成する手順は以下の通りです:
- OneNoteを起動します
- 「ファイル」メニューから「新規作成」を選択
- 保存先(OneDrive推奨)を選択
- ノートブック名を入力して「作成」をクリック
作成したノートブックは自動的にOneDriveに保存され、すべてのデバイスから アクセスできるようになります。
テキスト入力と基本的な編集
OneNoteの最大の特徴は、ページ上の好きな場所にテキストを配置できる点です。
カーソルを置きたい場所でクリックするだけで、その位置からテキスト入力が始まります。通常のワープロソフトのように上から順番に入力する必要はありません。
基本的な編集機能も充実しています:
- 太字:
Ctrl + B - 斜体:
Ctrl + I - 下線:
Ctrl + U - 箇条書き:
Ctrl + . - 番号付きリスト:
Ctrl + / - チェックボックス:
Ctrl + 1
画像や添付ファイルの挿入
OneNoteには、さまざまな形式のコンテンツを挿入できます。
画像を挿入する場合は、「挿入」タブから「画像」を選択するか、画像ファイルを直接ドラッグ&ドロップするだけです。
PDF、Word文書、Excelファイルなども同様に挿入できます。
特に便利なのが、画像を挿入すると自動的にOCR処理が実行される点です。
画像内の文字が検索対象になるため、後から必要な情報を探すときに非常に役立ちます。
Microsoft OneNote OCR機能
Microsoft OneNoteのOCR(光学文字認識)機能は、画像やスキャンした文書内の文字をテキストとして認識する非常に強力な機能です。
この機能を使えば、紙の書類やホワイトボード、名刺などの写真を撮るだけで、その中の文字を検索したりコピーしたりできるようになります。
OCR機能の使い方
OneNoteでOCR機能を使う手順は以下の通りです:
- 画像をOneNoteのページに挿入します(ドラッグ&ドロップまたは「挿入」>「画像」)
- 挿入した画像を右クリックします
- メニューから「画像からテキストをコピー」を選択
- 認識されたテキストがクリップボードにコピーされます
- 任意の場所に貼り付け(
Ctrl + V)して利用できます
この機能は、日本語、英語はもちろん、多言語に対応しています。認識精度は非常に高く、印刷された文字であればほぼ正確にテキスト化できます。
手書き文字の認識精度は、文字の丁寧さによって変わりますが、読みやすい手書き文字であれば十分実用的なレベルです。
手書きメモのテキスト化
タブレットやペン対応デバイスを使っている場合、OneNoteの手書き文字認識機能が非常に便利です。
手書きで書いたメモを後からテキストに変換できます:
- 「描画」タブを選択
- ペンツールで手書きメモを作成
- 「なげなわ選択」ツールで変換したい手書き文字を囲む
- 「描画」タブの「インクからテキスト」をクリック
- 手書き文字がテキストに変換されます
この機能により、会議中は素早く手書きでメモを取り、後から検索可能なテキストに変換することができます。
手書きの自由さとデジタルテキストの検索性を両立できる、まさに理想的な機能と言えます。
OCR機能の活用例
| 活用シーン | 具体的な使い方 |
|---|---|
| 名刺管理 | 名刺を撮影して保存すれば、会社名や人名で検索可能 |
| 議事録作成 | ホワイトボードの写真からテキストを抽出して議事録に追加 |
| 書類のデジタル化 | 紙の契約書や請求書を撮影して保存・検索 |
| レシピ管理 | 料理本のレシピページを撮影して材料名で検索 |
| 学習ノート | 教科書やプリントを撮影して重要用語で検索 |
OneNoteの共有機能と方法
Microsoft OneNoteの共有機能は、チームでの情報共有やプロジェクト管理において非常に強力なツールです。
ノートブックやページを他のユーザーと共有することで、リアルタイムでの共同編集が可能になり、チーム全体の生産性が大幅に向上します。
ノートブックを共有する方法
OneNoteでノートブックを共有する手順は以下の通りです:
- 共有したいノートブックを開きます
- 「ファイル」メニューから「共有」を選択
- 「ユーザーを招待」または「リンクを取得」を選択
- 共有相手のメールアドレスを入力、または共有リンクをコピー
- アクセス許可を設定(編集可能/閲覧のみ)
- 「共有」ボタンをクリック
共有されたノートブックは、相手のOneNoteアプリに自動的に表示されます。
複数人が同時に編集している場合、各ユーザーの変更がリアルタイムで反映され、誰がどの部分を編集しているかも視覚的に確認できます。
共有権限の設定
OneNoteでは、共有する際に細かい権限設定が可能です:
- 編集可能:すべての内容を閲覧・編集できる(最も一般的)
- 閲覧のみ:内容を見ることはできるが、編集はできない
- 特定のセクションのみ:ノートブック全体ではなく、特定のセクションだけを共有
プロジェクトメンバーには編集権限を、経営陣には閲覧権限を、というように、役割に応じて適切な権限を設定することで、情報のセキュリティを保ちながら効率的な共同作業が実現できます。
共有のベストプラクティス
| ポイント | 説明 |
|---|---|
| 目的別にノートブックを分ける | プロジェクトごと、チームごとに別のノートブックを作成 |
| 命名規則を統一 | 「【プロジェクト名】YYYY-MM-DD_内容」など統一したルールで命名 |
| 定期的な整理 | 完了したプロジェクトのノートは別のノートブックにアーカイブ |
| セクションで役割分担 | 「議事録」「タスク」「リソース」などセクションで明確に分類 |
| ページテンプレートの活用 | 会議議事録やプロジェクト計画書のテンプレートを作成して共有 |
Microsoft製品との連携方法
Microsoft OneNoteの真価は、他のMicrosoft製品とシームレスに連携できる点にあります。
Microsoft Teams、Outlook、To Do、Loop、Whiteboardなどと組み合わせることで、より強力な業務環境を構築できます。
Microsoft Teamsとの連携
Microsoft Teamsは、ビジネスコミュニケーションのハブとして多くの企業で利用されています。
OneNoteとTeamsを連携させることで、チームの情報共有がさらに効率的になります:
- Teamsのチャネルごとに専用のOneNoteノートブックが自動作成される
- 会議中にOneNoteで議事録を取り、Teams内で共有できる
- Teamsのタブとして OneNoteを表示し、常にアクセス可能
TeamsチャネルにOneNoteノートブックを追加する手順:
- Teamsのチャネルを開く
- 「+」ボタンをクリックしてタブを追加
- 「OneNote」を選択
- 既存のノートブックを選択するか、新規作成
Microsoft To Doとの連携
OneNoteで作成したチェックボックス付きのタスクを、Microsoft To Doと同期することができます。
これにより、ノート内のタスクを本格的なタスク管理アプリで管理できます:
- OneNoteでテキストを入力
Ctrl + 1でチェックボックスを追加- チェックボックス付きのテキストを右クリック
- 「Outlookタスク」を選択
- 期限や優先度を設定してTo Doに追加
以下のリンクでMicrosoft To Doについてまとめた記事を書いています。もしよろしければご覧ください。
→Microsoft To Do完全ガイド:使い方から活用術まで徹底解説
Microsoft Loopとの連携
Microsoft Loopは、コンポーネントベースの共同作業ツールです。
LoopコンポーネントをOneNoteに埋め込むことで、リアルタイムで更新される情報を共有できます:
- OneNoteページ内でLoopコンポーネント(タスクリスト、表、段落など)を作成
- 同じコンポーネントをOutlookやTeamsでも参照・編集可能
- どこで編集しても、すべての場所で自動更新される
以下のリンクでMicrosoft Loopについてまとめた記事を書いています。もしよろしければご覧ください。
→Microsoft Loopについて徹底解説《始め方、使い方、特徴、注意点、活用事例》
Microsoft Whiteboardとの連携
Microsoft Whiteboardは、デジタルホワイトボードアプリです。
ブレインストーミングやアイデア出しに使ったWhiteboardの内容を、OneNoteに挿入して保存できます:
- Whiteboardで作成したボードを保存
- OneNoteで「挿入」>「オンライン画像」を選択
- Whiteboardから画像として挿入
- OCR機能により、Whiteboard内の手書き文字も検索対象になる
| 連携製品 | 主な連携機能 | メリット |
|---|---|---|
| Microsoft Teams | チャネルノートブック、会議議事録 | チーム内情報の一元管理 |
| Microsoft To Do | タスクの同期、期限設定 | ノート内のタスクを本格的に管理 |
| Outlook | メールの転送、会議詳細の挿入 | メールとノートの統合 |
| Microsoft Loop | Loopコンポーネントの埋め込み | リアルタイム共同編集 |
| Microsoft Whiteboard | ボード内容の挿入、OCR | アイデアの永続的な保存 |
OneNoteでタスク管理と議事録
Microsoft OneNoteは、タスク管理と議事録作成において非常に優れたツールです。
チェックボックス機能やOutlookとの連携により、個人のタスク管理からチーム全体のプロジェクト管理まで、幅広く活用できます。
タスク管理の活用方法
OneNoteでタスク管理を行う最も基本的な方法は、チェックボックスを使うことです。
テキストを入力してCtrl + 1を押すだけで、その行にチェックボックスが追加されます。
完了したタスクはクリックしてチェックを入れることで、視覚的に進捗を確認できます。
さらに高度なタスク管理を行う場合は、以下のような工夫が有効です:
- 優先度の設定:「ノート シール」機能を使って、重要度や緊急度を色分け
- 期限の明記:各タスクの横に期限を記載(例:【2025/12/31】プロジェクト完了)
- 担当者の明確化:チームタスクの場合、担当者名を記載(例:@田中 資料作成)
- 進捗セクションの作成:「未着手」「進行中」「完了」などのセクションを作って移動
議事録作成のベストプラクティス
OneNoteは議事録作成に最適なツールです。
会議前にテンプレートを用意しておけば、会議中はメモを取ることに集中でき、会議後はすぐに参加者と共有できます。
効果的な議事録テンプレートの構成例:
- 会議名と日時
- 参加者リスト
- アジェンダ(議題)
- 議事内容(各議題ごとに記録)
- 決定事項
- アクションアイテム(タスクと担当者、期限)
- 次回会議の予定
OneNoteの音声録音機能を使えば、会議の音声を録音しながらメモを取ることもできます。
後から録音を再生すると、その時点で入力していたメモが自動的にハイライトされるため、議論の流れを追いやすくなります。
Copilotを使った議事録の自動化
Microsoft 365のCopilot機能を使えば、議事録作成がさらに効率化されます。会議中に取ったメモを基に、Copilotが以下のことを自動で行ってくれます:
- 議事内容の要約
- 重要なポイントの抽出
- アクションアイテムのリストアップ
- To Doリストの自動作成
| 活用シーン | OneNoteの使い方 | 効果 |
|---|---|---|
| 個人のタスク管理 | 日次/週次ページにチェックリスト作成 | 1日の仕事の見える化 |
| プロジェクト管理 | セクションごとにフェーズを分け、タスクを整理 | プロジェクト全体の進捗把握 |
| 定例会議の議事録 | テンプレートを作成して毎回コピー | 議事録作成時間の短縮 |
| ブレインストーミング | 自由な配置でアイデアを書き出し | 創造的思考の促進 |
| 顧客対応履歴 | 顧客ごとにページを作成して記録 | 顧客情報の一元管理 |
OneNoteの保存方法と保存先
Microsoft OneNoteの大きな特徴は、自動保存機能です。
ユーザーが手動で「保存」ボタンを押す必要はなく、入力した内容は即座にOneDriveクラウドに保存されます。
この仕組みにより、突然のパソコンクラッシュやアプリの強制終了でも、作業内容が失われる心配がありません。
OneNoteの保存の仕組み
OneNoteは以下のような仕組みで保存されています:
- リアルタイム自動保存:入力や編集の都度、自動的にOneDriveに保存
- バージョン履歴:過去のバージョンを自動的に保存し、必要に応じて復元可能
- オフライン対応:インターネット接続がない状態でも編集可能。接続復帰時に自動同期
- 同時編集のサポート:複数人が同時に編集しても、変更が自動的にマージされる
保存先の確認と変更方法
OneNoteのノートブックは、デフォルトでOneDriveに保存されます。保存先を確認する方法:
- ノートブックを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「場所」欄に保存先のパスが表示される
保存先を変更したい場合(例:SharePointやローカルストレージ):
- 「ファイル」メニューから「情報」を選択
- 「設定」から「保存場所」を選択
- 希望の保存先を指定
ただし、クラウド保存(OneDrive)を使用することで、以下のメリットが得られるため、特別な理由がない限りOneDriveの使用をおすすめします:
| 保存先 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| OneDrive(クラウド) | ・どのデバイスからもアクセス可能 ・自動バックアップ ・共同編集が可能 ・容量管理が簡単 | ・インターネット接続が必要(初回アクセス時) ・無料版は5GBまで |
| SharePoint(法人) | ・組織全体での管理が容易 ・高度なアクセス制御 ・コンプライアンス対応 | ・SharePointライセンスが必要 ・設定が複雑 |
| ローカル保存 | ・オフラインでも完全にアクセス可能 ・容量制限なし(PC次第) | ・他デバイスと同期不可 ・バックアップは手動 ・共同編集不可 |
バックアップとエクスポート
OneDriveに保存していれば基本的にバックアップの心配は不要ですが、重要なノートブックは念のため手動でエクスポートしておくと安心です:
- 「ファイル」メニューから「エクスポート」を選択
- エクスポート範囲を選択(ノートブック、セクション、ページ)
- 形式を選択(OneNote形式、PDF、Wordなど)
- 保存先を指定して「エクスポート」をクリック
PDF形式でエクスポートすれば、OneNoteがインストールされていない環境でも内容を確認できます。
OneNoteショートカットキー
Microsoft OneNoteを効率的に使いこなすには、ショートカットキーの活用が欠かせません。
マウスに持ち替える時間を削減し、キーボードだけで多くの操作を完結できるため、作業スピードが劇的に向上します。
基本操作のショートカット
| 操作 | ショートカットキー | 説明 |
|---|---|---|
| 新しいページ作成 | Ctrl + N | 現在のセクションに新しいページを追加 |
| 新しいセクション作成 | Ctrl + T | 現在のノートブックに新しいセクションを追加 |
| クイックノート作成 | Win + Alt + N | どこからでも即座にメモを取れる |
| 元に戻す | Ctrl + Z | 直前の操作を取り消し |
| やり直し | Ctrl + Y | 取り消した操作をやり直し |
| 検索 | Ctrl + F | 現在のページ内を検索 |
| 全体検索 | Ctrl + E | すべてのノートブックを検索 |
書式設定のショートカット
| 操作 | ショートカットキー | 説明 |
|---|---|---|
| 太字 | Ctrl + B | 選択したテキストを太字に |
| 斜体 | Ctrl + I | 選択したテキストを斜体に |
| 下線 | Ctrl + U | 選択したテキストに下線を引く |
| 蛍光ペン | Ctrl + Alt + H | テキストをハイライト |
| 箇条書き | Ctrl + . | 箇条書きリストを開始 |
| 番号付きリスト | Ctrl + / | 番号付きリストを開始 |
| チェックボックス | Ctrl + 1 | To Doチェックボックスを追加 |
ナビゲーションのショートカット
| 操作 | ショートカットキー | 説明 |
|---|---|---|
| 次のセクション | Ctrl + Tab | 右隣のセクションに移動 |
| 前のセクション | Ctrl + Shift + Tab | 左隣のセクションに移動 |
| 次のページ | Ctrl + Page Down | 次のページに移動 |
| 前のページ | Ctrl + Page Up | 前のページに移動 |
| 最近表示したページ | Alt + ← | 1つ前に表示していたページに戻る |
便利な高度ショートカット
| 操作 | ショートカットキー | 説明 |
|---|---|---|
| 画面クリップ | Win + Shift + S | 画面の一部をキャプチャしてノートに挿入 |
| 日付挿入 | Alt + Shift + D | 現在の日付を挿入 |
| 日付と時刻挿入 | Alt + Shift + F | 現在の日付と時刻を挿入 |
| ページタイトルに移動 | Ctrl + Shift + T | ページのタイトル入力欄に移動 |
| 見出し1 | Ctrl + Alt + 1 | 選択したテキストを見出し1に |
| 見出し2 | Ctrl + Alt + 2 | 選択したテキストを見出し2に |
| 表の挿入 | Tab(テキスト入力後) | Tabキーを押すと自動的に表が作成される |
これらのショートカットキーを覚えるだけで、OneNoteの作業効率が2倍以上になります。
最初は頻繁に使う5〜10個のショートカットから覚え始め、徐々にレパートリーを増やしていくことをおすすめします。
OneNote Copilot機能とは
Microsoft 365に含まれるCopilot in OneNoteは、AI技術を活用した革新的な機能です。
2024年以降、OneNoteにCopilotが統合されたことで、ノート作成やタスク管理の生産性が飛躍的に向上しました。
Copilotは、あなたの「デジタルアシスタント」として、アイデアの整理、要約作成、タスクリスト生成などをサポートします。
Copilotで できること
OneNoteのCopilot機能では、以下のようなことができます:
- ノートの要約:長い会議メモや資料を自動的に要約し、重要なポイントを抽出
- To Doリスト作成:ノート内の情報から、実行すべきタスクを自動的にリストアップ
- アイデアの生成:テーマを入力すると、関連するアイデアやアプローチを提案
- 計画の下書き:プロジェクト計画や旅行計画などの骨子を自動生成
- 情報の整理:散らばった情報を論理的に再構成
- 質問への回答:ノート内の情報を基に、質問に答えてくれる
以下のリンクでMicrosoft 365 Copilotの活用事例と便利な使い方についてまとめた記事を書いています。
→Microsoft 365 Copilotで何ができる?活用事例と便利な使い方完全ガイド
Copilotの使い方
OneNoteでCopilotを使用する手順は非常にシンプルです:
- OneNoteでノートを開く
- リボンメニューの「Copilot」アイコンをクリック
- プロンプト入力欄が表示される
- 実行したいタスクを自然な文章で入力(例:「このページの内容を3行で要約して」)
- Copilotが処理を実行し、結果を表示
効果的なプロンプトの例
| 目的 | プロンプト例 | 期待される結果 |
|---|---|---|
| 要約作成 | 「この会議メモを箇条書きで要約して」 | 重要なポイントが整理された簡潔な箇条書き |
| タスク抽出 | 「このノートからアクションアイテムをリスト化して」 | 実行すべきタスクのチェックリスト |
| アイデア出し | 「マーケティングキャンペーンのアイデアを5つ提案して」 | 創造的なアイデアのリスト |
| 計画立案 | 「1週間の旅行計画の骨子を作成して」 | 日程ごとの大まかな計画案 |
| 質問応答 | 「このプロジェクトの予算はいくら?」 | ノート内の情報を基にした回答 |
Copilot活用の実例
例1:会議議事録の効率化
会議中にメモを取ったあと、Copilotに「この会議の決定事項と次のステップをまとめて」と依頼すれば、議事録の重要部分が自動的に整理されます。
議事録作成時間を大幅に短縮できます。
例2:プロジェクト計画の立案
「新製品ローンチのための3ヶ月計画を作成して」とCopilotに依頼すると、マイルストーン、必要なタスク、リソース配分などの計画案を提示してくれます。
これを基に詳細を詰めていけば、計画立案が効率的になります。
例3:学習ノートの整理
勉強中に取った乱雑なメモを、Copilotが論理的に再構成し、重要なポイントを強調してくれます。
復習の効率が格段に向上します。
Copilot利用の注意点
Copilotは非常に便利ですが、以下の点に注意が必要です:
- Microsoft 365のサブスクリプション(PersonalまたはFamily以上)が必要
- 生成された内容は必ず人間が確認・修正すること
- 機密情報を含むノートでの使用時は、情報管理ポリシーを確認
- Copilotの提案はあくまで「たたき台」として活用し、最終判断は自分で行う
OneNote便利な使い方と活用
Microsoft OneNoteの真価は、基本機能を理解した後、実際の業務や生活にどう活かすかにあります。
ここでは、さまざまなシーンでのOneNote活用方法を具体的にご紹介します。
ビジネスシーンでの活用
1. プロジェクト管理
プロジェクトごとにノートブックを作成し、セクションで「計画」「進捗」「課題」「資料」などに分類します。
各ページには会議議事録、タスクリスト、参考資料を集約。チームメンバーと共有すれば、プロジェクト情報の一元管理が実現します。
2. 顧客管理(CRM的活用)
顧客ごとにページを作成し、商談履歴、要望事項、契約情報などを記録します。
名刺の写真を貼り付ければOCR機能で検索可能になり、必要な顧客情報がすぐに見つかります。
3. ナレッジベース構築
チーム内のノウハウや手順書をOneNoteに集約し、全員で共有します。
検索機能により、必要な情報に素早くアクセスでき、新人教育の効率も向上します。
個人利用での活用
1. デジタルスクラップブック
Webページのクリップ、レシピ、旅行の思い出など、さまざまな情報を一か所に保存します。
画像、URLリンク、メモを自由に配置でき、自分だけのデジタルスクラップブックが完成します。
2. 学習ノート
授業や講義のメモ、参考資料のPDF、演習問題の写真などを科目ごとに整理します。
手書きメモとテキストメモを併用でき、復習時には検索機能で効率的に情報を探せます。
3. ライフログ
日記、健康記録、読書メモ、映画の感想など、日々の記録をOneNoteに残します。
日付で検索すれば、過去の出来事をすぐに振り返れます。
マインドマップ作成
OneNoteはマインドマップの作成にも適しています。
ページ上の好きな場所にテキストを配置できるため、中心にメインテーマを置き、周囲に関連アイデアを放射状に配置できます。
線を描いて接続すれば、視覚的に分かりやすいマインドマップが完成します。
文字起こしと音声メモ
OneNoteの音声録音機能と、Windows 11の音声入力機能を組み合わせることで、簡易的な文字起こしが可能です。
会議やインタビューを録音しながら、重要なポイントを音声入力でテキスト化すれば、後から議事録を作成する手間が大幅に削減されます。
| 活用シーン | 具体的な方法 | 得られるメリット |
|---|---|---|
| レシピ管理 | 料理本やWebレシピを写真・クリップで保存 | 材料名で検索、買い物リストも作成可能 |
| 旅行計画 | 行き先情報、予約確認メール、地図を一元管理 | 旅行中もスマホから確認、同行者と共有 |
| 研究ノート | 論文PDF、実験データ、考察メモを統合 | 研究の全過程を記録、論文執筆時に参照容易 |
| 趣味の記録 | ガーデニング、楽器練習、コレクションの記録 | 成長過程の記録、知識の蓄積 |
| 家計管理 | レシートの写真、支出メモ、予算計画 | OCRで金額抽出、支出パターンの把握 |
他ツールとの使い分け
「OneNoteとMicrosoft Loopの違いは?」という質問をよく耳にします。簡潔に言うと:
- OneNote:個人またはチームの「ノートブック」。階層構造で長期保存に適している
- Microsoft Loop:リアルタイム共同作業の「ワークスペース」。動的なコンテンツの共有に適している
両者は競合ではなく、用途に応じて使い分けることで、より効果的な情報管理が実現します。
まとめ
Microsoft OneNoteは、単なるデジタルメモアプリの枠を超えた、包括的な情報管理プラットフォームです。
本記事では、OneNoteの基本的な使い方から、OCR機能、共有方法、他のMicrosoft製品との連携、タスク管理、Copilot AI機能まで、幅広くご紹介しました。
OneNote活用のポイント
改めて、Microsoft OneNoteの主なメリットをまとめます:
- 無料で使える:基本機能はすべて無料で利用可能
- マルチデバイス対応:パソコン、スマホ、タブレットで同じ情報にアクセス
- 柔軟な情報整理:階層構造とフリーフォーマットで自由に整理
- 強力なOCR機能:画像内の文字も検索・コピー可能
- 共同編集:チームでのリアルタイム共同作業が可能
- Microsoft製品との連携:Teams、Outlook、To Do、Loopなどとシームレスに連携
- AI機能(Copilot):要約、タスク抽出、アイデア生成などを自動化
まず始めてみよう
OneNoteを使い始めるハードルは非常に低いです。すでにMicrosoftアカウントをお持ちなら、今すぐ無料で使い始められます。
まずは簡単なメモから始めて、徐々に機能を試していきましょう。
おすすめの始め方:
- 個人用の「テストノートブック」を作成
- 今日のTo Doリストをチェックボックスで作成してみる
- 気になったWebページをクリップして保存
- 名刺やレシートを撮影してOCR機能を試してみる
- ショートカットキーを3つ覚えて使ってみる
これらを試すだけでも、OneNoteの便利さを実感できるはずです。
さらに詳しく学ぶには
OneNoteの機能は本記事で紹介した以上に奥深いものです。さらに詳しく学びたい方は、以下のリソースをご活用ください:
あなたの情報管理がOneNoteによってより効率的で楽しいものになることを願っています。ぜひ今日からOneNoteを活用し、デジタルノートの達人を目指しましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事があなたのOneNote活用の第一歩となれば幸いです。
以下のリンクでMicrosoft To Doについてまとめた記事を書いています。もしよろしければご覧ください。
→Microsoft To Do完全ガイド:使い方から活用術まで徹底解説
以下のリンクでMicrosoft Plannerについてまとめた記事を書いています。
→Microsoft Planner完全ガイド:使い方からガントチャート、Teams連携まで徹底解説
以下のリンクでMicrosoft Loopについてまとめた記事を書いています。もしよろしければご覧ください。
→Microsoft Loopについて徹底解説《始め方、使い方、特徴、注意点、活用事例》
以下のリンクでMicrosoft 365 Copilotの活用事例と便利な使い方についてまとめた記事を書いています。
→Microsoft 365 Copilotで何ができる?活用事例と便利な使い方完全ガイド


















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